この風にこころ啓けば聞こえくる 今は昔、とある国での物語

時空間絵巻Vol.1 トゥーランドット ~ Turandot ~

固くなまでに冷酷な殻に心を閉ざすトゥーランドット姫に命を懸けてその殻を砕こうとするカラフ王子 
そんな若き二人にリューは自らの“ 愛の形”で王家の未来を託したとき、ティムール王は己のさだめを知る

構成/脚本 赤穂隆史

あらすじ / Summary

国を失い、召使いのリューを伴い旅に出たティムール王は、流浪の果てに息子であるカラフ王子との再会を果たす。
しかしその地はトゥーランドット姫を妻にとの命を懸けた謎解きが繰り返されている辺境の国。その晩も謎解きに破れた異国の王子の処刑が
取り仕切られ、その最中にトゥーランドット姫を目に留めたカラフ王子は、自分もその謎解きに挑戦すると申し出てしまう。

謎解きは3問。カラフ王子は全問とも言い当てるがトゥーランドット姫はその後に及んでカラフ王子との結婚を頑なに拒否する始末。
その時、カラフ王子は「夜が明ける前に私の名を言い当てることが出来たら自分は死にましょう」との約束を姫と交わすのである。

その謎は解かれないと安心しているカラフ王子に対しトゥーランドット姫はティムール王とリューがカラフ王子と一緒だったことを知り、
その二人を拷問にかけて名前を吐かせようとする。するとリューは親子を救うため「その名前は私だけが知っている」と申し出て、
全てを秘密にと姫の前で自害する。

その姿に愛の尊さを知ったトゥーランドット姫は慈しみを取り戻しカラフ王子と結ばれるのであった。

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